大学での「インバウンド・ツーリズム論」において、目的地などにはブランドが必要であるということを講義する際には、履修している学生達に「海外旅行で行ってみたいと思う場所を5つ挙げてください」とお願いするそうです。その回答を集約してみると、毎年のように男女とも、フランスやイタリア、アメリカといった国が上位になると言われています。そこで、実際にフランスに行ったことがある学生と、行ったことのない学生に分け、ない学生に「フランスのイメージ」を聞いてみると、最初にイメージするのがエッフェル塔の学生が大多数である事が統計でわかっているようです。そして、二番目三番目には、芸術の都、ルーブル美術館、ワイン、クロワッサンとカフェオレ、セーヌ川、モンマルトル、ファッションなどというような多様なイメージが挙げられるのではないでしょうか。このことから「次の旅行目的地」という具体的な選択肢に挙げられるには、その国に対する具体的なイメージを事前に持っていることが重要だということがわかるのではないでしょうか。それも一つのイメージだけでなく、複数のイメージが望ましいと言えるのもお分かりいただけるのではないでしょうか。エッフェル塔は,フランスを想起させるシンボルになっていると言え、何気ない日常の中にあっても、エッフェル塔のような形状のものを見ると「フランスだ」と思うようにイメージが定着していると言えるのではないでしょうか。旅行の目的地としての知名度と、人々の心の中への定着度は、かなりの割合で高いという事が言えるのではないでしょうか。つまり、形のないサービスである旅行という商品の特性を考えると「目的地」のブランド化に取り組むことは、人々に、そこで得られる体験やメリットをイメージしてもらい、興味を持ってもらうということに役立つと言えるのではないでしょうか。